おすすめです 2
ところが"ちび"のウルスリは、大きな子たちの余りもので一番ちっぽけな鈴しか借りることができず、行列の後ろからついといでと言われてしまいます。
悔し涙に暮れるウルスリですが、夏の山小屋にあった大きな鈴のことを思い出し、果敢にもひとりきりで一晩かけて取りに行くのでした。
安野光雅氏の言うところの「男の子が仲間に入っていくときの、負けてはならぬと思う、悲しみにも似たこころの動き」(『カリジェの世界』)や彼の冒険を、自分のことのようにたどれる絵本です。
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ところが"ちび"のウルスリは、大きな子たちの余りもので一番ちっぽけな鈴しか借りることができず、行列の後ろからついといでと言われてしまいます。
悔し涙に暮れるウルスリですが、夏の山小屋にあった大きな鈴のことを思い出し、果敢にもひとりきりで一晩かけて取りに行くのでした。
安野光雅氏の言うところの「男の子が仲間に入っていくときの、負けてはならぬと思う、悲しみにも似たこころの動き」(『カリジェの世界』)や彼の冒険を、自分のことのようにたどれる絵本です。
澄んだ空気とあたたかい家族に包まれたグアルダ村のウルスリ-----負けん気と勇気に満ちた自分たちみたいな男の子を、国籍・性別関係なく体験できることは、素敵だと思います。
「自分のこども時代のかがやきを、すべての子、とりわけ町のこどもたちに伝えたい」と願ったカリジェの描線や絵の具の筆触からは、画家の手のぬくもりが伝わってきます。
彼は6冊の絵本のなかで山の自然や予どもたちの日常の暮らしを生き生きと描きながら、子どもたちが最も輝く瞬問を見逃しませんでした。
晴れやかな、華のある場面の表現には特に心躍るものがあります。
ウルスリが誇らしげに鈴行列の先頭を歩く場面や、同じシリーズの絵本『大雪』では飾りをつけたそりが走る場面やパーティーの場面など。
カリジェが若い頃、仮面舞踏会のコスチュームデザインで人気を博したという話に、深くうなずいたことでした。